国高祭論

都立国立高校の文化祭、国高祭を中心に書いていきます。

国高外装論

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前置き

中学一年生の時、学校のパンフレットでみた外装に憧れ、中学二、三年と国高祭に足を運んだ。そして国高祭に惚れ込み国立高校を受験した。
入学して三年間、国高祭を創り上げる国高生の一員として活動してきた
そしてこの間僕の国高祭は終わってしまった。
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その六年間の中で、やはり国高外装の存在は大きい。奥行き60cmの、教室の前という限られた空間に、僕らの熱い思いで一つの作品ができあがる。
三学年すべてのクラスが校舎で繋がり、国高祭という空気を作る。
国高外装は最高だ。僕はそう思う。

そんな素敵な外装を創り続けてきた先代への敬意とともに、学校が不安定になる時代にこれから外装を創り上げていく一二年生、そして未来の国高生に向けて書きます。

国高の外装は永遠にではないのかもしれない。けれど形は変われど同じような熱量で、同じように、素敵なものを創り続けていってくれと願います。

あくまで個人的なものです。僕の意見や考えが正しいわけではありません。それでもいい方はご覧ください。


夏と青春と仲間と外装

演劇、内装、広報、衣装...たくさんの夢中になれるものがある学校。
その中での外装の立場。

たくさんの人に見てもらえるのもそう。
でもなにより、3年間過ごしてきた仲間との、最後のもの。
そして国高生として今後に足跡を残していけるものだから。

国高は大好きで、校風も校舎も、ボロボロになった上履きも、
大量のお金と、僕らの汗と、気持ち一杯になって作る思い出。
夏休みをめいいっぱいかけてつくる思い出。
次の日には壊してしまう思い出。
本当にバカで、バカみたいにつくるもの。
こんな面白くて、完成した時涙が出て、壊した時に夏が終わるのを感じて
こんな熱くて、クラスのみんなとのとってもとっても大切なもの。

青春の形

それが、国高外装です。


国高外装の特徴 制作

この章は主に制作過程なので、飛ばしてもいいかもしれません。

夏休み前になると、普段勉強している教室ではなく、文化祭用の教室へと移動する。一年生が三年生の階へ行ったり、三年生が二年生の階に行ったり、とにかくごちゃまぜに。夏を懸ける教室を希望し、抽選により決定する。この教室移動した先に、自分達の外装を創る。
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物品移動やロッカー移動を経て、平らになった教室の外の壁。
事前に設計し使う木材量を希望し、木材折衝を経て、教室移動後、木材やベニヤが運び込まれる
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(解体後の一クラスの木材の一部)

国高の外装は電動ドリル
そういわれることのある程、電ドリの存在はかかせない。国高外装は骨組みを作るところからまず始まる。夏休み内で木を切りネジで打ちつけていく。
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(幸福な職場 骨組み)

設計の最近の主流としてはSketchUP
視覚的に見ることができ、わかりやすく訂正もしやすい。一二年生は6月、三年生は前の年度の3月ごろに展示が決定するので、それより外装のデザインを練り話し合い、それにあった設計、素材選びを始める(以下 2016年 3900 「あかんべえ」外装制作画像)(細かい制作情報は、学校に置かれる3900引き継ぎ書をご覧ください)
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(外装決定会議)
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(紙デザイン)
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(骨組み設計 第一弾)

3900の外装は夏休み始まり一週間以内には本骨組みが完成、そこからパーツを一つ一つ、日に日に作っていく形でした。今日はどこまで、明日からはどこまで、一ヶ月後はここまで というように期限をしっかり決めておき、また具体的なところ、細かい所は作業しながら話すことで決定していった。
(3900の場合は外装の特別チームを作って内装作業と並行して作っていった)
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(内装は8月の頭のOBOG見せに間に合うよう外装陣も手伝って作る)
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(切り絵制作)
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(光源設置、その他作業)
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(教室復元 これが結構大変)

基本的に予定より大幅に遅れた(劇の公開通し練などの期間は、作業人数が少ないためまったく進まなかった)が、どこのクラスもそうだが当日の4日ほど前からとにかく作業が加速していくので、それまでにいかに細かい所を決めておくか、そしてその直前の期間にいかに全員に的確な指示を出せる人がいるか というのが大切(3900の外装チーフはなんでも把握しててめちゃくちゃ仕事できて人を使うのがうまかった。)
そして外装をかなり把握している人が事前に三人ぐらいはいることが大切だと感じた。
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(直前作業)

3900は外装にギミックとして、「プロジェクターで映像投影」「花を回す」という二つを考えていた。「ギミックメインで失敗してはだめだな」と考えていたので、最後にできたらいいなという感覚だった。プロジェクターという考えは「新しいことをしよう、そしてそれを真似してどんどん新しいことが増えていってほしい」という外装陣の熱い思いがあった。
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(外のパソコンと繋ぎ、赤と黄色の光が真ん中のひし形の中で放射されるようにした)
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(全体像)(右上左下の計8個の花が回る)

三年外装として、とにかく「安っぽくならないこと」「光の出し方」「いろいろな素材の配置と構成」にこだわった。3900はデザインチーフという役職があり、そのおかげで円滑にできた。厚い塩ビ板、もともと黒に塗ってあるベニヤ(ペンキのようではなく層になってるもの)、ひし形の側面に聚楽という土を使うことなど、細かいポイントと、様々な制作過程の迷うポイントでの選択が間違えることなくできた。

国高外装はデザインをみんなで共有して、指示がしっかりしたチーフがいて、制作していくシステムがうまく出来上がれば本当に楽しく作業ができる。

基本的な木材で骨組みとかそういう先代からの引き継がれた作り方は、国高外装を国高だけの外装とさせるものだと思うし、その通りに進めたあとで、自由に発想を詰め込んでいける。それが面白さであり凄みだと感じる。

在校生にとってはどうでもいいというか当たり前の作り方だが、木材の骨組み、セロファンや塩ビといった素材や用法は、どこでもやっているようで僕らの学校の味となっているから、大切に、そして新しいことにチャレンジしてほしい。

今年(2016年)の外装を振り返って(外装の歴史と傾向)

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三年生全クラス外装

今年の全クラスの傾向としてはやはり「ステンドグラス頼り」になっていると言われる。光を使うのに執着し、安易な道に逃げているとも言われる。そして平面的な外装が増えたとも。
私はこの考えについては理解できるし、確かにそうだとも言える。けれども、それが悪かといわれたらそうではないし、善かといわれたらそうと答えてしまう。
なぜならやはり一つ一つ構成の違う外装であるし、切り絵にセロファン使って裏から光らすということはあくまで魅せるための手段でしかないからだ。ステンドグラスを批判するのはいいが、外装のデザインを作ってみた時にこのパーツはなにが最適か と考えてそれがステンドという結果になっただけのこと。またステンド一つを取っても様々な魅せ方がある。まだない魅せ方もたくさんある。今後一二年生が作る上で「ステンドに頼りたくない」というのは同意できるが「ステンドはありがちで嫌だなぁ」と思う人は考えを改めてもいいかもしれない。
というより多分、ステンド批判というより、抽象外装批判という意識があるのかもしれない。数年の外装賞はテーマをワンポイントにいれ、シンプルかつ美しさの迫力で攻めている。「具体外装は苦労するし賞がとれない」という思いと「具体外装がないとつまらない」という思い。そして「キレイなだけだろ」という批判がある。
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上記の2014年度を見てみると、光外装というのは確かにある。けれど使っているパーツ、素材のバリエーションが豊かである。木や瓦、黒や茶、そしてジオラマや甲冑、そういう楽しみの違いが鮮明に見える。こう考えると2016年度は単調かもしれない。

ではどうしたらよかったのか
私は自分の代だからという感情が入るが、そんなに否定的というか、こうしたほうがよかったという思いはない。というか「こうしたほうがよかった」なんて思ったとしても、作る前にわかったとしても どうにもできねぇしどうにもしねぇよ と。
結局は作る人たちがどんなものを創りたかったか ということであって、その傾向が若干揃ってしまってるのかな ということ。そんな先代の外装をみて来年どうなっていくのか、自然と変化する意識みたいなのが楽しいのです。
昔は三年生は夏休み前に各自のデザインを見せ合ってかぶっていたら直す ということを行っていたそうだ。一二年生はバラエティで個性がでるが、三年生は抽象外装とかでメインのモチーフが被ったりすることがあるから。最近はやってないのだが、来年から復活させても面白いのかもしれない。けれど最終的にはデザインが同じだっただろうが結構違うものができて個性がでるんだけれども。

歴代の外装を見て考える。その結果できたのが今年の9つの外装であったと思う。

では模倣はいいのだろうか?
全部を真似するのはよくない。しかし先述通り、パーツパーツを真似したとしても、構成によって個性はでるし、なんだかんだ別物となる。引き継ぎはなんのためにあるのか。クオリティを上げるために「ここを真似て、この外装を意識して」
素人の高校生たちが作っていく。「引き継ぐ」ということは必要なことなんです。その中で自分のプライドと新しいことができるかとの勝負。

国高外装のレベルは上がっているのだろうか...?
あくまで個人的な解釈です。
一二年生のレベルは上がっていると言われるが、確かに一年生のうちから光をつかったり、プロジェクターを使って過度な手作り感がでないようにロゴや文字等を書いたり、考えられていると思う。最近はスマホのアプリでいろんなことができるようにもなったし、その点恵まれているし適応できる人も増えたのかなぁと思う。
2年外装はここ5年程度いいものがでてる。
そもそも2000〜2008年ほどの外装は写真がなかなか見当たらないのでなんともいうことができない。
しかし社会の技術の向上し、物の発注は簡易化され、新技術が手軽くなっていったのは本当だし、その点は数年前より確実によくなっている。デザインや感性も現代的なものへ変わっていくし、今の僕たちからすると、あくまで今の感覚でいくと昔よりもいいものを作っていっているのではないか と思う。

三年生は一定ラインのクオリティは守り続けていると感じる。
なんとなく現代的な要素がやっぱり増えてきたようである。
もっと先端的な、圧倒的に飛び出るようなものが一つでもでれば国高は変わると期待してしまう自分がいる。
国高祭が終わってしまうと単純に後にどんなものができるか楽しみになってくる。批判を恐れず面白い外装がでたら、いいことなんだろうなぁと。


一二年生外装、三年生外装、そして外装賞について

以下一二年外装
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2014年 2200 「AKEPPA!」
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2014年 2500 「MISSION POSSIBLE」
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2015年 2200 「お住み憑き」

国立高校には外装賞なるものがあり、来場者、在校生による投票で、三学年全クラス合わせた外装のうち、一番素晴らしいものに与えられる。
私の知る限り(18年前程度)では一度も一二年生が取ったことがない。理由としては
  • 立地が悪い
  • 暗くして光らせられない(光らせにくい)
  • 予算が少ない(前述)
  • 一年生は初めての制作で大変
  • 二年生は委員会、部活等の重役で忙しい
  • 三年生は三年間の経験、そして最後ということで意欲が高い
ことが理由としてあげられる。けれど、例年三年生を超えるような二年外装がある(見方によっては、三年生が二年レベルの外装をつくる)のも事実で、高校生の一クラスということで素の実力も一年間じゃ大差ないわけで、そんなに差別化する必要はないように感じる。
ただし、歴代の外装をみて、やはり一年生に関しては上記の理由により、アイデア面ではいいものを作れても総合的にはまだまだ難しいと感じる。
三年生レベルの外装は作れても、一二年生は賞を取れていない。やっぱりなぜなのか。僕が二年生の時に感じたのは「演劇だから」「投票者は三年生から選ぶから」という二点だ。
他にも一二年生は仕方のない理由もある
  • バラエティということで内容も決めたりする中で一つのテーマやカラー等が決まりづらい
  • 受付を設ける必要があったりする
  • 予算が少ない分、アイデアで攻めなければならない
一二年生はこれらの不利な状況の中で、いいものを創り上げなくてはならない。
しかし例年見ていて、一二年生だって外装賞を取れる位置にいると感じる。近年は本当に痺れる外装が現れてきている。

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2016年 2700 「忍」
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2016年 2300 「ふしぎの國でありんす」

ただ、私は、国高外装にはそれぞれのポジションがあるから面白いんだと思う。
文化祭の当日、「楽しい」と感じるのは多種多様な考えで作られた外装があるからだろう。


一二年生が、「これをテーマに作るんだ」と決めたもので、本当にそれが出来た時、それはもう自分達の中で外装賞でいいだろう。
外装賞=一番すごいと思われた賞
なのかもしれないが、国高祭の中で重要な役割を持つ外装は山ほどある。
もし外装のクオリティが全体的に低かったのなら「頑張り」が目に見えてわかり、外装賞=最高の賞 となっただろう。けれど頑張りはどのクラスも同じで、クオリティ対決、インパクト対決とかになってくるとそこはわからなくなっていく。
自分の創りたい外装を目指して、頑張ってほしい。

とここまで散々言ってきたが、過去の外装賞の作品を見る限りなんだかんだすごいもの、コレだと思えるものが取っている。
センスと努力と、話し合いと...これを完成させるまでに考えられただろう時間を衝撃を持って感じさせる。
そして心に残る。
クオリティの向上のためにもこの外装賞の文化は絶対なくしてはいけないと思う。
そんな外装賞を取ったクラスの外装をみて、なぜ取ったのか、ここが好き など、自分なりに分析してみようと思います。

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2011年 3700 「幸福な職場」
骨組み、構成力がすごいと思う。タイトル付近を円形にし、街並みで囲む。雲竜の和紙を着色して光らせる。暖かい空気がするし中央部に目がいく全体的に素敵なデザイン。心地よい雰囲気で、その魅力で取ったのかなと思う。
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2012年 3400 「カメヤ演芸場物語」
光外装ではないのに、その実力と勢い、その洗練されたデザインで魅力される。立体的な雷門、演芸場の幕、当時の情景が思い浮かぶ。なんていうか、劇と合わさってよさを出す。演劇の外装ってこうであるべきみたいなことを思ったりする。
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2013年 3300 「0号」
国高最高傑作と僕は思っている。フィルムという1つのモチーフを全体で引き立たせ、タイトル、そしてインパクトが半端ない。痺れる。しかも周りのフィルムが回り、絵が動いているように見える。こんな大きいものを動かし、そしてそれが動かしているだけではなく雰囲気をつくり出す。素晴らしい外装。
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2014年 3400 「晩花」
お美しい。本当にその言葉がでてくる。前を通った時に、三年外装の魅力に取り付かれた。こういう完成されたものを見て、感動する。今後の国高のお手本となる外装。真ん中のロゴの裏で波のような絵が回って動く。
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2015年 3700 「十二夜
緻密なステンドグラスと、暖かい雰囲気。壁もシンプルで万人に愛される外装。絵が作品の、劇の魅力を引き出していて素敵です。
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2016年  3900「あかんべえ」
上記に制作過程がある通り、私が外装のデザインとして携わったものです。先輩方の外装が大好きで見続け、参考にしてきて賞をとることができ、とても嬉しいです。これ作った外装チーフがめちゃくちゃすごいやつでした。


歴代の個人的に好きな外装について

僕が国高外装をみてきた中で、個人的に好きで憧れる素晴らしい先輩方の外装を一つ一つ紹介します。

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2007年 3400 「Looser 失い続けてしまうアルバム」
2007年でこのレベル。和風ステンド的外装の先駆者。数々の外装はこれを参考している。かっこいい
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2011年 3100「くちづけ」
繊細で色合いが可愛くて、暖かくて、そして木とその影のようなもの、一枚一枚の葉がきゅんとさせる。
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2011年 3200 「歌姫」
これも色合いと、とにかくおしゃれ。洋風で統一感があって、素晴らしい。
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2012年 3200 「BLACK PEARL」
生で見たときは、なんだこれ と声を出して言ってしまった。ビンを置くだけなら誰でもできるかもしれない。けれどこれは外装として圧倒的な魅力を放っているし、よく思いつき、よくいい形で完成したと憧れる。
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2012年 3700 「レシピエント」
洗練されている感が半端ないもの。光だって動くし、しっかり完成イメージを持ってやったのがわかるし、外装陣がただただかっこいいなと思う。
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2012年 3800 「オールナイトラック」
こんな綺麗に、そして幻想的なものがあっただろうか(いやない)左右の光とロゴの関係性、電車や3800presentsの文字も綺麗におさまっている。素敵。
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2013年 3100 「W 〜ダブル」
構成力...デザイン強すぎる...8角形が組み合わさり、また木の合わせ方も素敵で、そこから出される光もなんともいえないよさがある。
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2014年 3700 「SUKIYAKI
ここも雰囲気が、もう完成されすぎていて。凹みによって立体感がでて、黒い面の線からもれるひかり、円と長方形の構成、優しい和を感じさせられる。
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2014年 3200 「蒲田行進曲
ジオラマ?の配置が素晴らしく、そのジオラマ単体でも可愛くいい味を出しているのに、それが上のロゴ、下のいい色の絵柄を含めよく構成されていて、また全体の茶色が、日本のクラシックなよさを出していてすごい。
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2015年 3800 「真っ白な図面とタイムマシン」
歯車とロゴ、小割で作ったような横から出ている細い線の組み合わさり方が素敵で、白と青のドアも魅力的である。なんと歯車が回る。
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2015年 3200 「晩餐」
外装チーフの先輩は内装チーフもやってて、つねに木を切って組んでいて、感覚と配置のセンスが凄まじく、そして真ん中の横の風景が変わる。おしゃれ、本当におしゃれ
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2016年 3200 「雨と夢のあとに
色のグラデーション、繊細さ、淡い優しい登場人物の感情が現れているよう。
生で見た時に、その「綺麗さ」に取り憑かれる
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2016年 3300 「NBL大作戦」
ラブホ!ラブホ!LEDテープを使い、色が変わるし光がどんどん動く。エロいし最先端っていう気がする。カラフルでインパクト大きい。
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2016年 3500 「星の大地に降る涙
3900のお隣のクラス。なんと真ん中は水槽。珍しい魚が泳いでいる。本当にここも完成されていて青と赤のステンドが味を出していて、その劇のよさがわかるような外装。

あとがき


今、国高は良くも悪くも変わっていっている。僕のように国高祭を卒業してしまう者はもう国高生として物を作り上げることも、本当の意味で盛り上げていくこともできない。

木材切っている時間を意味がないという人が現れるだろう。
僕らが一生懸命感動を生み出そうとしても、数字が大好きな大人達は理解ができない。
それでも理解できる大人もいたりもする。

どうすればいいか。それは在校生が決めること。そして在校生が決めて作っていったことを卒業生は簡単に否定できない。

在校生達は、歴代ずっと続いてきた、この木材でできた、奥行き60cmの熱量と思いを、どうか、繋げていってほしい。

深く考えることはなく、国高外装は楽しい、国高外装は面白い、国立高校の外装は自分の中で一番だ。そう思えるものを、一生懸命になってやって欲しい。

外装だけじゃなくてもいい

熱量と思いだけは、たとえ一人だけになったとしても、10年、20年、その先の国高で残っていって欲しい。

そんな風に思った僕の6年間最後の夏でした。


国高、ありがとう。



6年前の僕へ

僕の大好きな国高生に、やっとなることができました。ありがとう。




文責 

志賀耕太

 (2016年度 3900 外装デザイン 広報チーフ 音響 キャスト 演出 劇選)

細かい制作情報については正式な3900引き継ぎにて書かれます。
その他の引き継ぎたい思いもまた、引き継ぎ書に記します。